2008.06.05
ポーランド映画で「ニキ フォル〜知られざる天才画家の肖像〜」を観ました。坦々と描かれた老画家の物語で、演じている俳優もかなり老齢な感じを受けました。地方都市を舞台に観光客相手に絵を売る老いた画家がいて、その彼がある画家のアトリエに居候を決め込むところから物語は始まります。アトリエのある画家には家族がいて、突然やってきた招かれざる客の老画家を追い払おうとするのですが、そのうち老画家と心を通わせるようになり、病院に入れるまであれこれと面倒を見る展開になります。老画家は温かみのある素朴派の画風で、そうした風情が映像全体を包みこんで、詩情豊かな雰囲気を出しています。冬ざれた街がとくに印象に残りました。 Yutaka Aihara.com