2024.08.11
日曜日になり、創作活動について書いていきます。このところ次第に新作のイメージが朧気ながら現れてきました。新作も従来の集合彫刻の発展形であることは間違いなく、陶彫作品を組み合わせて大きな塊にしていくものです。私の実家を解体した時に母屋を支えていた大黒柱を陶彫作品と絡ませる計画を立てましたが、古木には彫り込みを入れて、そこに陶彫作品を設置する予定です。その彫り込みもさまざまな凹凸を作っていくつもりなので、全体構想としてはまだまだ明確で緻密なイメージはありません。現在決めているのは古木に彫り込みを入れても、彫り込まない面を鑿等で削ることはせず、ただ炙って炭化した状態にしておこうと思っていることです。焦げた古木と陶彫作品の組み合わせが面白いのは、旧作で証明済みです。先週から新作の第一歩として、まず新たな陶彫作品を作ってみました。陶彫作品は昨年まで作っていた陶彫立方体と同じ矩形になります。有機的で曲面を多用した形態は新作には使いません。陶彫という素材は曲面も面白い効果が出るのですが、新作は直線的な矩形を組み合わせていきます。今まで作ってきた陶彫立方体のような定型がないため、その都度構想して形態を新たに作ります。陶彫作品同士の組み合わせは従来の形に戻すことにしました。2年越しで作ってきた陶彫立方体の最終設置は、その場の環境によってスタッフを含めた人たちで決定してきましたが、新作はそうしたインスタレーションの要素はなく、決められた構図に従って組み立てていくものです。設置の面白みは欠けますが、異質な素材をコラボレーションする面白みが出てくるのではないかと思っています。新作は同時に平面作品も立体作品と同じ視点で作っていくつもりです。平面と立体は別々の作品ではなく、双方があって空間が形成されるようにしていきます。新しい展開は常にあって、空間に対するチャレンジ精神を失わずにいたいものです。