2024.09.01
9月になりました。台風10号は温帯低気圧に変わりましたが、雨は降ったりやんだりしていました。今日は木彫をやっている後輩の彫刻家が工房にやって来て、工房内の清掃をしてくれました。彼の出した木屑や木の埃を丁寧に取り除いて、作業場を隅々まできれいにしてくれました。彼は昔の私と同じ二束の草鞋生活を送っているので、時間がないことは私も分かっているのですが、自分の作業を行う場を整理することは作家の姿勢として大切なことだと私も思います。さて、9月に入って今まで続いた酷暑はどうなるのか、残暑としてまだまだ厳しい日が続くのか、まだ気温のことは分かりませんが、少なくても先月のように遅々として進まぬ新作の状況では、スケジュールとして辛くなっていくことは理解しています。今月は新作を幾つか焼成して、古木と組み合わせていくことを目標としています。そうすることによって全体のイメージが把握できるからです。新作は床に置かれる作品と壁に掛ける作品の双方で世界観を作っていくので、まずそのサイズをイメージしていかねばなりません。どのくらいのサイズで作品化するのか、これは取り込む空間の範囲もあるので、立体作品では極めて重要になります。陶彫作品は作者の意図によって大きくすることが可能です。窯に入る大きさは決まっているものの、私の作品のように集合体として展開していけば、限りなく大きくしていくことも出来ます。それでも毎年企画していただいているギャラリーせいほうの空間に合わせて作っていくのが、私の習慣になってしまっているので、早めにサイズを把握したいと考えています。何しろ9月の残暑次第で制作がどのくらい進むのか、イメージがどのくらい具現化できるのか、今後の制作工程を大きく分ける1ヶ月になるだろうと思います。