Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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久しぶりにRECORD更新

長い間滞っていたホームページのRECORDを漸く更新いたしました。2022年のRECORDは日付のある陶彫立方体と連動していたため、今夏ギャラリーせいほうで発表した6月以降のRECORDを少しずつではありますが、ホームページにアップしていこうと思います。2022年のRECORDの最後につけるコトバの、1月から5月までのコトバを見ると、旧暦による呼び方を採用していて、またその由来も盛り込んで紡いでいました。由来となるのは、日本は農業で支えられてきたためか、田植えの季節感によることが多く、それならば、私も記憶の片隅に眠っていた相原の祖先に纏わる情景を思い出すことにしました。私の記憶にあるのは祖父母から以降の世代で、私が幼い頃は旧家の周囲に田畑が広がっていました。時期になると一家総出で田植えを行ない、祖父母や両親の腰を屈めた姿が瞼に焼きついています。お茶請けに蒸したサツマイモを、田圃の畦道で食べた記憶があります。旧家の土間には脱穀した米を貯蔵する大きな円筒型の容器が2台置かれていました。相原の家は長く半農半商をやっていて、祖父は大工、父は造園業を営んでいました。母は都会から嫁に来たので、この行事は大変だったのではないかと想像していました。6月の水無月は田植えが一段落し、梅雨の季節を迎えると考えられ、子ども心に梅雨は嫌だなぁと思っていましたが、雨が稲作には重要な役目があることを知ったのは、ずっと後になってのことでした。田植えから帰ってくると、家族の泥の臭いが鼻につきました。秋の脱穀の季節には埃に塗れて藁の臭いでいっぱいでしたが、それも今は昔のことになりました。葉を打つ雨の音がドラムのようで私は好きでしたが、現在の集中豪雨ではそんな流暢なことは言っていられませんね。