Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 22’RECORDについて
日曜日になりました。日曜日は創作活動に纏わることについて述べさせていただいています。一日1点ポストカード大の平面作品を作っているRECORDは、毎日これに取り組んでいる私にとっては重要な表現形式ですが、2022年のRECRDに関しては一日1点制作のルールを途中で止めました。2022年に作り始めた陶彫作品が、RECORDと同じように日付を刻印した作品で、小さな平面作品とは違い、陶彫には土練り、タタラ作り、成形、彫り込み加飾、乾燥、仕上げ、化粧掛け、焼成という制作工程があり、到底一日1点の制作が間に合わず、これを1年間分やっていくとなると、どう見積っても2年がかりになってしまうことが分かりました。その陶彫立方体1年間分が完成し、今年の個展で発表したのでしたが、当初の予定ではRECORDを陶彫立方体のアイデアとして扱っていこうとしていました。結果的にはそうなっているのですが、作っている最中に私は平面表現と立体表現の違いに気づき、その難しさを痛感したのでした。平面作品のデザインは自由自在ですが、立体作品はそこに重力があって、しかも陶彫ならではの素材の理解が伴うので、平面作品のデザインのようにはならないのです。そこでRECORDを不自由な立体に近づけて、陶彫制作に歩調を合わせながら双方を同時期に制作する方法を採ったのでした。そのためRECORDは描き直しもありました。そこで2022年版のRECORDは通常通りのRECORDとは切り離し、特別な枠として制作をしていました。これでRECORDは陶彫作品の設計図にならないことを私は認識しましたが、イメージの蓄積にはなると考えています。こんな世界を創りたいとイメージが浮かんだ場合は、まずRECORDにしてみます。それは実際の設計図ではないにしても、雰囲気を捉えることは可能です。陶彫制作には時間がかかるので、自分なりのメモとしては最適ではないかと思っているのです。