Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

新作が具体化する11月
11月になりました。今年の夏に経験した大変な酷暑からすれば、最近は信じられないくらいの涼しさになり、創作活動には絶好な季節になったように思えます。私は寝起きに新作の全体像が微かに見えることがあり、その具現化のために一日をどう過ごすかを決めるのです。教職にあった多忙な時代は、現行の作品制作に苦しんでいる時に限って、新作の世界がふわりと降ってくる時もありました。それは現実逃避かもしれず、それでも何かが見えたような見えないような不思議な感覚になりました。望みとしては自分の発想の泉はまだ滾々と湧いているのかなぁと嬉しくもなりました。さて、今月は陶彫部品と古木の組合せを試みたいと考えています。陶彫部品はかなり進んできたので、そろそろ全体構成を考えていこうと思っているのです。新作が具体化すれば、さらにそこから思索を深め、造形哲学の構築をしていきます。私は思索ありきではなく、まずイメージの具現化とともに考えを深めていく方法をとっています。まだ先になりますが、床に置く立体とともに今回は壁面を使う作品も考えていて、双方で世界観を作ろうとしています。最初のイメージからして、新作は床置きと壁面があって、ひとつの空間を演出するものです。今月も引き続き新作の具現化に努めていきます。今日は菩提寺で十夜法要があり、これは浄土宗の仏事のひとつになっています。私は陶彫制作もあり、また近隣のスポーツ施設にも行っていたため、私の代わりとして家内に菩提寺に行ってもらいました。僧侶の法話や古典落語などを聞き、最後に卒塔婆を墓地に立てて終了になったようです。私たちは最低限の宗教行事には参加しますが、仏教に関して理解が深いとは言い難いものがあります。キリスト教にしても同様で、昨晩やっていたハロウィンもよく分からないものがあります。ケルト民族やアイルランド、英国の古い伝承には興味がありますが、ハロウィンとなると自分とは関わりがないので、それを楽しもうとする気持ちが出てこないのです。秋の農業収穫物を祝うという基本的な生活慣習なら私にも理解できます。