2024.11.03
日曜日になりました。今日は文化の日です。文化の日という意味に合わせて今日は創作活動について書いていきます。今日の話題はホームページに関することです。先日、ホームページにあるギャラリー・ページに「発掘~座景~」をアップしました。これまで私はさまざまなテーブル彫刻を作ってきましたが、座面が大きく、また低い脚を持っているのが「発掘~座景~」です。座面には刳り貫いた部分が多く、またテーブル上に置いた陶彫部品が主に矩形をしているのが、本作の特徴です。刳り貫き部分が多いことで、上方からの光によって、床に影を落とし、それが造形の一部として効果が現れるように意図しています。脚によって宙に浮いた座面から床に落ちる影は、作品が立体であるからこそ可能な効果で、私は積極的に利用することにしました。鑑賞者は作品を覗き込むことになり、視野を広く見ることができる定番な彫刻作品とは、やや異なった鑑賞方法となることを、画像の最後に付けているコトバで表しています。それは近視眼的になることで、床を意識することでもあるのです。実は今年作っている新作が同じ視点を鑑賞者に求めています。ただし、テーブルではないので「発掘~座景~」とはやや異なりますが、陶彫部品と陶彫部品を橋で繋ぐことは「発掘~座景~」と同じです。橋で繋ぐことに拘れば、「発掘~座景~」はやや消極的だった橋を、新作では積極的に造形に取り入れています。また逆に、新作は床に落ちる影のことはまるで考えておらず、床に密着した古木から陶彫部品が立ち上がり、橋が交叉し、架空都市が形成されていく状況を表そうとしています。ひとつのイメージから新たなイメージが派生し、そこに前作とは異なる造形哲学が生まれることは、今までにもありました。そのきっかけを作った作品のひとつが「発掘~座景~」だと言えます。今回ホームページの「発掘~座景~」を見るなら、まずホームページのギャラリー・ページをクリックしてください。それぞれの作品の部分画像が出てきますので、座面の大きい作品にカーソルを当てていただければ、画像が一点ずつ現われます。ご覧になっていただけると幸いです。