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週末 新聞記事より「一つの弱さなのだ」
日曜日になりました。いつもなら日曜日のNOTE(ブログ)には創作活動に関わることを書いていますが、今回は趣向を変えます。先日の朝日新聞「折々のことば」にあった英国の作家のことが気になり、これを取り上げることにしました。「自己を信じて疑わぬというのは罪であるばかりか、それは一つの弱さなのだ。G・K・チェスタトン」この言葉に著者の鷲田精一氏がコメントを寄せています。「異常を見破るのは尋常の人で、異常な人は異常を異常と思わない。つまり『徹底して現世な人びとには、現世そのものを理解することさえできぬ』と英国の作家は言う。同じように国家もその正気を保つには、異変を察知するアンテナ、いいかえると己の傲慢に反逆し、それを是正していく装置を内蔵していなければならないだろう。『正統とは何か』(安西徹雄訳)から。」現在の国際情勢を言っているようで、自国第一主義を掲げる超大国が、己の傲慢を是正することが今後あるのだろうかと思ってしまうのは私だけではないはずです。また自分に対しても、私は異変を察知するアンテナを持っているだろうかという問いかけをされているようで、襟を正そうという気持ちになります。内容はさておき、今回取り上げた記事にG・K・チェスタトンという名前があって、私はこの名前に反応してしまったのがNOTE(ブログ)に取り上げた理由です。自分が中学生の頃に友人と競って読んだ推理小説の中にG・K・チェスタトンという著者名がありました。G・K・チェスタトンの「ブラウン神父」のシリーズが大好きだった私は、著者名だけは忘れずにいたのでした。巧妙に仕掛けられた謎に挑むブラウン神父。その種明かしに私は興奮しつつ、創作された物語の面白さを堪能していました。リアルな物語を創作し、その中に事件解決の鍵を潜ませるというテクニックに私は夢中になっていました。また、記事内容の他に彼はこんなコトバを残しています。「唯物論者には、完璧に磨き上げられた機械のごとき彼らの宇宙に、ほんのひとかけらの精神性も奇跡も受け入れる自由がない。」