2025.05.10
週末になりました。今週の振り返りを行ないます。今週は新作の平面作品に本腰を入れて取り組みました。120cmの正方形パネルに下塗りを施し、そこに炭化した杉板材をコラージュするのですが、パネルと杉板材の間に僅かな隙間を作り、パネルにはデザインした面に平塗を施すことにしました。そのデザインにかなりの時間を費やしていました。浮かした杉板材の背後に見えるデザインをどうするのか、まずは杉板材には刳り貫いた穴が多くあるのですが、そのデザインに似たものにしようと決めました。毎日工房でそのデザインに取り組みましたが、高校生の頃、工業デザイン科に向けた受験勉強で頑張っていた平面構成を思い出しました。ケント紙にポスターカラーでムラなく平塗を行なっていた頃が懐かしく、当時は自分の色感のなさを嘆いていました。結局私はデザイン科に入学することは諦めて、彫刻に転科してしまいましたが、今になって当時と同じような作業をしているとは何とも不思議です。今回は受験時代のポスターカラーではなく、油絵の具を使っています。以前も油絵の具を使っていましたが、古くなって硬化している絵の具があって、水曜日に溶剤を含めて絵の具を購入してきました。陶彫制作に明け暮れていた自分にとって、絵画用具に手を出すのは新鮮です。平面構成では平塗はこんなふうにやっていたっけ、面の端は面相筆を使っていたなぁと思い出しながら、楽しんで作業をしていました。今週は陶彫作品に貼り付ける印も彫りました。印は自宅のテーブルで行いましたが、1年に1回とは言え、これも久しぶりの作業に新鮮さを感じました。今週は映画館や美術館に足を運ぶこともなく、作業ばかりで終始した1週間でしたが、今月末に図録用の撮影が控えているので、これは仕方がないと思っています。