2025.10.01
10月になりました。先月は異常な気温が続いたので、今月は例年のように秋らしい季節になってほしいと願っています。今日は新作2度目の窯入れを行ないました。新作は陶彫部品のサイズが大きいので、仕上げも化粧掛けも大変で、窯までの移動にも力を使います。今月も相変わらず陶彫制作を続けていく予定ですが、鑑賞等の機会をさらに設けて、実技と鑑賞が両輪のように回る理想的な1カ月にしたいと考えています。差し当たって今日は、夜7時から家内の従弟のライヴに行ってきました。横浜市中区日ノ出町にある「視聴室3」という小さなライヴハウスで、彼はギター、その他に男性ピアノや女性ボーカルを加えた3人のセッションがありました。前半は即興によるもので、音楽としてはフュージョンと言うべきか、かなり自由に弾き語りをやっていました。言語も日本語から英語になったり、掛け合いの台詞がそのまま曲になったりして、かなり面白い音響空間が現れていました。後半は浅川マキやかまやつひろしのカバーや本人たちが作ったオリジナルソングをやっていましたが、私は前半の即興的な曲作りを評価しています。それはその場に居合わせないと味わえない雰囲気があったからで、かなりの場数を踏まないと、その雰囲気が出せないと感じていました。家内の従弟は昔からアコースティックな演奏にのせて歌ってきました。その父は声楽家で昨年亡くなった人でした。彼が亡くなってから私たちは演奏会に行くこともなくなり、暫し音楽から遠のいていましたが、その息子がライヴをやっていることで、私たちの周囲にはまだ音楽があるんだなぁと改めて思いました。音楽も美術と同じくらい身近なものであって欲しいと私は願っています。美術に関する表現活動は、私の中で中心を占めていて、これを除いたら私には何も残りません。ライヴハウスで音楽を聴くのも、その音響によって非日常的な異空間が立ち現れてくるからで、そこが美術との共通項であると私は認識しています。願わくば彼には、東京ではなく横浜でライヴをする機会を増やして欲しいと思っています。