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映画「チェンソーマン レゼ篇」雑感
10月に入ってから毎日のように鑑賞の機会を作っていますが、音楽ライヴ、美術&デザインに続いて、今日は家内と一緒に映画に行きました。私は日本のアニメーションは世界屈指の水準にあると思っています。アニメが実写を超える表現に達していることを数十年前は誰が予想したでしょうか。先日観に行った「鬼滅の刃」も世界的な規模で人気を集めているアニメですが、今日観に行った「チェンソーマン レゼ篇」も人気絶頂と言えます。少し前に私の教え子でアニメ情報通の子が、本作を観て感想をラインで送ってくれました。彼女の解説導入があって私たちは映画の内容を楽しめました。ややネタバレがあることを承知で書いていきますが、今晩のエンターテイメント系映画館は、若い層で観客席がほぼ埋め尽くされており、前半の内容は若い世代らしい恋愛が描かれていました。可愛い娘からさりげない言葉をかけられ、寄り添われたら、年頃の男子はどんな反応になってしまうのか、浮足立っては見たものの、観客としては、これはチェンソーマンという映画であり、背景には何かがあるなぁと想像に難くない展開を感じていました。とりわけ夜の学校の場面は、長く教職に就いていた自分には、さもありなんという雰囲気を感じました。学園ノスタルジーを求めるとすれば、この場面だろうと思います。やはり後半はバイオレンスの連続で、支離滅裂な世界観が広がっていきました。その疾走感と破壊力、これでもかという暴走に、私の眼がついていけず、緊迫を伴う観客の惹きこみ方にアニメ制作会社の高度なテクニックを垣間見た感じがしました。帰り道に家内と映画の話になり、「鬼滅の刃」も「チェンソーマン」も主人公が所属する組織があり、その仲間に助けられる場面が少なからずあって、また主人公が帰っていく場所があるというのが、2つのアニメに共通するところという意見になりました。強烈なアクションには、その対極として心安らぐところが存在することで、私たち観客も安心して観ていられるのかもしれません。