2025.10.05
日曜日になりました。日曜日は創作活動についてNOTE(ブログ)を書いています。今日の内容はホームページに関する話題です。ホームページは現在作っている「発掘シリーズ」が始まった時から、カメラマンに提案されて作品のデジタル化を思いついたものです。彫刻作品はその置かれる場所によって、外見の印象が変わります。同じ形態であっても野外に置かれた作品と、室内に置かれた作品では、まるで別の作品のように見えることもあるのです。それは彫刻作品が周囲の空間を取り込むからで、逆に彫刻は空間を変容させる装置として機能することもあると私は考えています。つまり置かれる環境によって作品の雰囲気が左右されるのです。それを大学時代に師匠の池田宗弘先生が作っていた風景を造形する具象彫刻によって、私は学んだと思っています。池田先生の作品は物語性がありますが、同時に周囲の空気を感じさせる量感の極めて少ない構造体であって、まさに空間演出が際立つ世界なのです。私も陶彫作品によって空気が行き渡るように鑑賞者に思っていただけると幸いと思い、それを伝えるためにデジタル表現を採り入れました。カメラマンがあらゆる環境で撮影した画像に、私自身が視点の効果に留意しながら、それを図録に収め、またホームページにアップしてきました。今回アップした画像は、野外工房でも室内工房でもなく、東京銀座のギャラリーで撮影されたものです。白い壁に囲まれたギャラリーは、作品を一番フラットな状態で見ることができます。そこには野外のような木々の緑もなければ、室内の雑多な道具もありません。周囲の雰囲気に惑わされることがない作品そのものを見ることができます。ホームページの「25’個展」を見ていただけるなら、まずホームページの Exhibitionページをクリックしてください。全体の画像が出てきますので、それぞれの画像にカーソルを当てていただければ、大きな画像が一点ずつ現われます。ご覧になっていただけると幸いです。