Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

週末 表現に繋げる技法
日曜日になりました。日曜日は創作活動についてNOTE(ブログ)を書いています。今回取り上げる内容は表現に繋げる技法というもので、とりわけ彫刻を作っている私には関心の高い内容です。誰もやったことのない方法(技術)で作品を作りたいというのは、習作を経て自らのイメージを具現化する中で膨らんでくる欲求です。私が学生時代に師匠の池田宗弘先生は真鍮直付けという技法で、量感をギリギリまで削り取った彫刻を作っていました。量感がない細い人体と言えばジャコメッティですが、彼の場合はデッサンを究めていった結果として人体が細長くなったのでした。その空間にデッサンするのに、塑造(粘土)で試行していたため鋳造によって保存することしかなかったわけですが、池田先生は周囲の空間を際立たせて、風景を含めてその構造体を見せているため、いきなり真鍮で造形されていたのでした。自分が求める立体はどんなものをイメージしているのか、そこに表現に繋がる技法があり、その技術を磨いて作品に昇華するのがベストだと私は考えます。私の作品は地中に内蔵された地下都市をイメージしているため、古い石化した状態の構築物を作ろうと考えていました。そこにはさまざまな文様もあり、入り組んだ開口部や窓もあったので、陶土で成形した後、高温焼成をして、それらしく見えるように工夫しました。焼き締めによって古代の出土品のようになった彫刻は、その後の空間の展開には欠かせないものになりました。ともかく私の作品は、大地に根を張ったような重厚感を表現することに終始しています。大地に点在し、そこに場の空間を創出するのが私の世界観で、それは亡父がやっていた石庭にも通じるものがあります。亡父は自然物を相手にしていたのに対し、私は自らの加工物を空間に配置していると言ってもよいでしょう。表現に繋げる技法を作り出すことが独自な世界観を獲得する第一歩なのかもしれません。