2025.10.31
今日は10月の最終日です。先月はまだ酷暑が続いていたにも関わらず、今月になって秋が深まったというより、急に寒さが増していきなり冬が訪れたような気分になっています。今月の制作は夏前のルーティンに戻し、朝9時から夕方3時までを基本の制作時間としていました。そのためか陶彫制作もかなり進みました。新作の大き目の陶彫作品は、3段上積みで構成する陶彫部品を、6点で組み合わせて集合体で見せる作品ですが、合計18点の陶彫部品は全て作り終え、そのうち土台になる一番大きな陶彫部品6点は焼成も終わりました。現在は2段目と3段目になる陶彫部品の窯入れを待っている状態です。ただし、この作品は陶彫だけで終わるものではなく、そこに厚板材を加工して組み合わせるので、当初のイメージの主たる表現がまだ出来ていないことになります。それは来月以降に挑みたいと思っています。今月は31日間あって、工房へは31日間、つまり一日も休むことなく通い続けていました。そのうち窯内の温度確認だけで工房を訪れたのが6日間あります。つまり焼成を6回やったことになるわけで、1カ月の窯入れとしては多かったなぁと振り返っています。温度確認だけの日は、その後で美術館などに出かけて鑑賞を楽しんでいました。「円山応挙」展(三井記念美術館)、「インド更紗 世界をめぐる物語」展(東京ステーションギャラリー)、「絵金」展(サントリー美術館)、「ウィーン・スタイル」展(パナソニック汐留美術館)の他に、師匠が出品していた「自由美術展」(国立新美術館)や教え子が学んでいる女子美術大学の「女子美祭」にも行ってきました。家内の従弟がライヴをやっていた横浜市中区日ノ出町の「視聴室3」で音楽に触れることができました。映画鑑賞では「チェンソーマン レゼ篇」(TOHOシネマズららぽーと)にも行きました。今月は鑑賞が充実していました。読書ではイギリスの美術史家が著した廃墟論の読んでいました。私の「発掘」シリーズが廃墟に関わるイメージを持つために廃墟論を読んでいたのですが、ヨーロッパ的思考に私も影響を受けていることを自覚しながら、自作の今後の在り方を考えていきたいと思います。