Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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寒さ増す11月をどう過ごすか
今日は11月3日の文化の日です。三連休になっていて、教職にいた頃は貴重な時間でした。ましてや文化の日となれば、私は創作活動に邁進する一日と位置づけていました。教職を退職している現在では、昔のような高揚感はありませんが、今日も工房に籠って新作を作り続けていました。今月は寒さが増す1カ月となり、どのように過ごそうかと思案しています。まず制作目標ですが、現在は新作の成形や彫り込み加飾が全て終了していて、さらに陶彫部品がどれも乾燥しているので仕上げや化粧掛けを施しています。後は順次窯入れをしていくだけですが、今月は陶彫部品と組み合わせる厚板材のデザインをやっていきたいと思っています。この厚板材の加工は単純に木を刳り貫くだけで、これを支える陶彫部品の技法に比べれば、実に簡単なものですが、実はこの厚板材加工に作品の方向性を決定する要素があるのです。大きな陶彫制作を頑張ってやっていた今までは、いわば作品の内容を語らせる従者の役割となる黒幕を作っていたわけで、これから見せ場となる部品を登場させることになります。今月はその見せ場を作っていこうと思っています。実は今回の大きめな作品には、その同じデザインとなる小品を4点作っていて、板材加工を進めています。これは雛型ではなく、あくまでも小品として作っている一方で、実験として試みている面もあって、その効果を確かめています。新しい試みは小さな一歩から始まることがあり、最終的には広い空間を演出する装置のような彫刻作品になるのです。私は小品と言えども、そこから見えている風景を大きく捉えています。それが小品が楽しいと思える瞬間です。今月も鑑賞の機会を作っていこうと思っています。差し詰め高校の同級生である竹中直人君が主演する芝居が下北沢の本多劇場であるので、今月末に観に行く予定です。美術展も出かけたいと思っています。読書は廃墟論を読み終えて、次に何に挑もうか書棚を見まわしているところです。今月も楽しみながら創作生活を充実させていきたいものです。