2025.11.29
週末になりました。定番として土曜日は今週の振り返りを行ないます。今週も毎日工房に通っていました。今週はずっとやっていた板材の刳り貫き作業が完了しました。板材は6枚あって、それぞれ刳り貫いた文様が異なります。これを陶彫で作った橋桁に設置して、6点を円形に向かい合わせるのが新作の全体構成になります。6枚の板材はそれぞれが繋がっているようで、中央には欠損した空間があり、またそれぞれが独立しているようにも見せています。新作で意図したところはその繋がらない部分にあります。板材加工はこれで終わりではなく、次の段階として砂マチエールを貼り、そこに油絵の具を染み込ませ、またドリッピングで仕上げていきます。さて、水曜日に地域の方から連絡があり、近隣にある大規模な団地の街路樹を伐採する旨を伝えてきました。街路樹は古木になった桜で、倒木の危険があるため、自治会として伐採を決めていたのでした。工房に出入りしている後輩の木彫家がその桜を所望していたので、業者が桜の太い部分を野外工房に運んできました。彼によって街路樹が彫刻作品に生まれ変わることで再利用ができるなぁと思っています。さて、今週の印象的なことは木曜日にやってきました。私には久しぶりになる演劇鑑賞の機会がありました。高校の同級生である俳優の竹中直人君が出演する芝居が東京下北沢の本多劇場で公演されているので、私は一人で鑑賞に行ってきました。竹中君を通してチケットが1枚しか取れなかったので、一人で行ったのでしたが、受付でもう一人の同級生に会い、懐かしさがいっぱいになりました。芝居が跳ねた後、二人で竹中君に会って観劇の興奮を直接伝えました。彼は映画監督やテレビ出演もやっていますが、彼の本領は生の芝居にあるのではないかと私は思っています。リアルな舞台空間の中で、やり直しがきかない台詞回しを余裕と緊張をもって見事にやり遂げるプロ根性には関心するしかありません。芝居の前はいつも緊張すると、図録に彼は書いていましたが、そんなことは微塵も感じさせない彼の堂々とした立ち居振る舞いは、役者の模範を見るような思いがしています。竹中君のおかげで今週は心地よい気分にさせていただきました。