Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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葉桜の上野公園にて
満開の桜の時季になると大勢の観光客で賑わう上野公園ですが、桜がほとんど散って葉桜になった同公園では一時の賑わいはありませんでした。今日はそんな同公園の美術展に家内と訪れました。東京都美術館で開催されていた公募団体「モダンアート展」は、知り合いに出品者がいるため、招待状をいただいて私は毎年ここに来ているのです。ただし、平日と言えども上野が混んでいる状況は変わらず、外国人観光客も大勢見かけました。「モダンアート展」には元同僚の画家が会員になっている関係で、継続して見させていただいていて、彼の作風の変化も順を追って分かっているつもりです。彼も私と同様に教職を退職して時間ができたためか、作品の質は間違いなく上がっているように感じます。画風としてはアンフォルメル(非定形)を抑制して、精神性を追求しているように思われますが、塗装されていない余白の空間が雄弁に表現を物語っていると私は理解しています。沁みや色彩の流れをコントロールして日本の書のような世界観をもち、最終的には彼は幽玄を表したいのかもしれません。私は毎年出品された彼の作品を見るのが楽しみになっていて、これは作品がより高い精神性を備えてきている証拠だろうと思います。私は東京都美術館で、「モダンアート展」以外にも「スウェーデン絵画展」が気になっていて、家内とその企画展も見ることにしました。北欧の絵画と言えばムンクしか思い浮かばなかった私は、展覧会のタイトルにあった「北欧の光、日常のかがやき」の意味が本展で漸く分かりました。19世紀から20世紀にかけてスウェーデン絵画は、写実的な風景や人物、日常の描写に精魂を傾けていて、その淡い光の捉えが抒情を醸し出していました。これは日本人が好きそうな内容で、そのさりげなく丁寧な描写を熱心に見入っている鑑賞者が多かったように思いました。「スウェーデン絵画展」の詳しい感想は後日に回します。桜が舞い散り、新緑と言うにはまだ早い季節の上野公園を歩きながら、美術展によって充実した時間が過ごせたことで今日は幸せだったと振り返りました。