9月
先が見えない階段を登る 足元の明かりをたよりに
青年のころ いつか階段を登りきれば 眼前に広大な世界がひらけ 全てが見下ろせると信じた
中年になり 先が見えない階段に戸惑い それでもたしかな足取りで 登ることが目的になった
老年になり 一歩一歩足を踏み出して 階段を登れることが 幸せと感じるようになった