来年の個展に向けて、現在陶彫による6点の塔を準備しています。陶は三層構造で、そのいずれの部品も陶彫で作っています。これはうしお画廊の床に点在させていく予定ですが、同時に周囲の壁をどうするのかもイメージすることになりました。個展会場がギャラリーせいほうからうしお画廊に変わったことで、画廊の空気感が違っていました。ギャラリーせいほうは壁の一面は大きなガラスになっていて、外に開かれた空間であり、その開放感が彫刻を効果的に見せていましたが、うしお画廊は4面とも白い壁に囲まれていて、閉鎖的な空間がありました。私はそれも面白いと感じて、今年から平面性の強い作品を作りました。ところが個展初日に来廊された方から厳しい指摘を受けました。7月27日付のNOTE(ブログ)に載せた文章を引用します。「『炭景』は木枠を作っていて、その中に展開する世界を描いていたのですが、その木枠が問題でした。絵画のような木枠、そこで区切られてしまうことに対し、床置きの立体作品は開放感のある空間を演出しています。つまり『炭景』と『発掘~六蹟~』の関係性に繋がりが感じられないと彼に主張されました。まさにその通りで、的を得たご意見に反論ができませんでした。」周囲の壁をどうするのかという考えはこの時に始まりました。6点の上昇する塔が点在する風景に見合う造形としては、蔦のように壁を這う紋様がイメージされてきました。しかも6本の塔の状態に対峙するとなれば、壁を這うのではなく、いずれも上昇する紋様にしようと考えています。横方向に這うのではなく、上へ向かう造形。それを壁にどう設置するのか、天井から吊るすのか、床から立ち上げるのか、まだイメージは靄に包まれていて具体性がありません。現在作っている6本の塔にしてもイメージが具現化するまでにかなりの時間を要しました。壁を這う紋様のイメージもおそらく時間を要します。頭の中でアップデートを繰り返しながら、具体的なカタチが見えるまで待っていこうと思います。