週末になりました。土曜日はその週の振り返りを行ないます。今月の個展で発表する作品の梱包が終わり、搬入を待つばかりとなった現在は、次作の陶彫作品の制作を始めています。まずは最初の段階としては土練りです。土練機を暫く放置してしまったため、土練りに支障をきたすことになり、これは困った事態になったなぁと思っていました。土練機の取り扱い説明書によると、分解掃除や油差しはたまにするように書かれていましたが、私は練る陶土を変えることなく使っていたので、とくに分解掃除はしないで済ましてきました。土練機は単純な構造で、2本のプロペラが筒状になった器の中で陶土を掻きまわして陶土を混合させる仕組みになっています。ただし長く使わないと筒状の周囲に陶土がこびりついてしまうので、プロペラに圧がかかり、故障の原因にもなるのです。今回は意を決して八角レンチでボルトをはずし、筒状の部品の内側のかたくなった陶土を削り取りました。その削り取った陶土にも水を打って柔らかくして、他の陶土と一緒に土練機にかけました。日常的に面倒臭がらずに分解掃除を行えば、土練の質は上がります。実際に分解掃除が終わった土練機の調子は良く、混合した陶土は細工のし易い状態になりました。ひとつ作品が終わったら分解掃除をするべきだなぁと自分に言い聞かせています。道具の手入れを必ずやることは、造園職人だった亡父から伝承されているにも関わらず、それを怠っていた自分を恥じました。その人がどんな仕事をするのかは道具を見れば分かると、職人が言っているのを聞いたことがあります。彫刻は、芸術表現の中でも職人技に特化した部分があるのは事実です。立体イメージを具現化するために手わざを駆使していることがあり、また陶の場合は最終工程である焼成を成功させるために、全てにわたって条件が課されているのです。不自由な技巧の範囲で自由な表現を謳歌するのが陶彫の面白さです。そんなことを考えながら過ごした1週間でした。