Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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「アブラハムとその子ら」(後編)

「キリスト教美術をたのしむ」(金沢百枝著 新潮社)の「アブラハムとその子ら」は6つの単元から成っています。今回は〔22イサクの嫁取りとヤコブの祝福〕から〔24ヤコブとヨセフの物語〕までを扱います。まずは〔22イサクの嫁取りとヤコブの祝福〕。「年老いたアブラハムの最後の願いは、息子イサクの結婚でした。~略~町の娘リベカが水瓶を肩に載せてやってきました。彼女はじつは、イサクの従兄弟の娘で、際立って美しい乙女でした。従僕エリエゼルが駆け寄り、水を乞うと、駱駝にも『たっぷり』飲ませてあげましょうと、優しい。~略~リベカが子を産んだのは、その20年後。双子でした。兄のエサウは全身が毛深く、長じて狩りの名手となりました。~略~イサクは狩りの獲物が好物だったので、エサウを愛しました。リベカは、穏和な弟のヤコブを可愛がりました。ある日、ヤコブがレンズ豆の煮込みを作っていたところに、狩りで疲れきったエサウが帰ってきました。腹ぺこのエサウは食べさせてくれと頼みます。ヤコブが食事と引換えに『長子権』を要求すると、エサウは早く食べたいあまり、『ああ、もう死にそうだ。長子の権利などどうでもよい』とあっさり譲ってしまいました。」次に〔23ヤコブの夢〕。「眠るヤコブ、梯子、天使は、この場面に必須な要素。ちなみに、雲間から幾条かの光が地上に差し、天使が下りてきそうにみえる気象現象(薄明光線)を、英語では『ヤコブの梯子』と呼びます。~略~中世の神学では『ヤコブの梯子』は、『魂が徳を得て神に近づく諸段階』を表すと解釈されました。」次に〔24ヤコブとヨセフの物語〕。「旧約聖書の登場人物のなかでヤコブが特別面白いのは、必ずしも『品行方正』でないからです。兄のエサウから『祝福』を横取りしたばかりでなく、天使とつかみ合って格闘したり。~略~『神に勝利した者』すなわち『イスラエル』という呼び名の由来となったこの場面は、肉体をもたないはずの天使(あるいは神)と肉弾戦を行うという、じつに不思議な逸話です。中世の解釈では、人間の心のなかの『善悪の戦い』と考えられ、ロマネスク期の柱頭彫刻に多く登場します。」今回はここまでにします。

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