日曜日になりました。日曜日は創作活動についてNOTE(ブログ)を書いています。現在の陶彫新作「発掘~六塔~」はそれぞれ三段の陶彫部品を積み上げて塔を作り、それを6本集めて構成される集合彫刻です。一段目に当たる陶彫部品6点の焼成が終わりました。二段目は成形・彫り込み加飾が終わり、乾燥もしているのでいつでも窯入れができます。三段目は4点の成形・彫り込み加飾が終わっていますが、まだ乾燥をしているとは言えません。窯には二段目と三段目を組んで入れようとしているので、三段目が出来上がるまで窯入れを待っている状態です。それでも「発掘~六塔~」は完成に近づいているため気持ちが逸り、先へ先へ進めたくなります。でも今は一度立ち止まって眺めてみることにしました。若い頃なら近視眼的になり、全体が見えなくなっているところでしたが、この年齢になると焦りは命取りになるのが分かっています。今は完成に近づくほど冷静に時間をかけて、現在の状態をじっくり眺めているのです。嘗ては教職との二束の草鞋生活だったので、時間に追われっぱなしでした。そのため余計な陶彫部品を作ってしまったり、逆に不足していたりして、全体構成をした時に、もう少し冷静な判断をした方が良かったと反省したことも多々あります。しかも私の作品は置かれる場所も表現の一環としているので、画廊の空間を想定しながら、どのように陶彫部品を配置しようか考えていくのです。陶彫部品同士が空間を引き合い、そこに関係性が生まれてくることがあって、そうした見えない空気を感じ取りながら、空間演出をイメージしていきます。何もない空間に何かが置かれるとその空間は変容します。そこで受ける印象が私の作品の重要な要素になります。従来の彫刻作品のように1点ずつ台座に乗せて鑑賞するものではありません。そもそも私の作品には台座がなく、物質が点在していて、その全容がひとつの表現として成り立つようにしているのです。現在は彫刻家一本でやっているので、立ち止まって眺めてみる時間は充分あります。完成間近な今こそ、立ち止まる機会なのだろうと思っています。