日曜日になりました。日曜日は創作活動についてNOTE(ブログ)を書いています。先週、映画「オデュッセイア」を観に行ったことが契機になり、ギリシャ神話について少しばかり内容を調べてみました。私は20代の終わりにギリシャへ出かけて、エーゲ海沿岸に広がる遺跡を見て回ったことがあります。5年間に及ぶヨーロッパ生活にピリオドを打ち、本来は彫刻を学びに出かけたのに何の成果も得られず、自分にとっては無駄とも思われる時間の浪費があったと認めざるを得ない状態でした。最後に西洋彫刻の原点とされるギリシャに行ってみようと思い立ち、外国人労働者が帰省に使うバスに乗って、トルコやギリシャへ向かいました。ここでは貯金が途切れるまで滞在していく覚悟だったので、数か月間は留まることが出来ました。そこで見た古代都市の発掘現場が私の胸に刺さりました。発掘を終えた円形劇場や柱がそそり立つ神殿の廃墟と、まだ発掘を行なっている現場には生々しい出土品が散在していて、それらの概観が私の中で印象深く根を下ろしてしまいました。私の「発掘シリーズ」発想の原点はそこにあったと思っていますが、そこから創作が生まれ出るまで相当な時間を要しました。その間、陶を用いることや生活は教職に頼らざるを得なかったことなど、すんなりとイメージが熟成することはありませんでした。四苦八苦するうち漸く「発掘~鳥瞰~」が生まれてきました。私は創作の基盤を見出すことに精を出していたので、ギリシャの古代文化を学ぶことはしていません。学者ではない私が発想の原点となった古代文化を体系的に学ぶことは必要なのか、知識がなくても創作に困らないなら発掘現場の視覚的衝撃だけで充分ではないか、学術行為と創作行為には隔たりがあってもいいと私は今でも思っています。芸術家は学者である必要がないという結論ですが、創作に纏わるテーマの中には知識を掘り下げなければ納得のいかないものもあるのは事実です。場合に応じて知識が必要と考えるのが妥当かもしれません。