Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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「天地創造からアダムとエバまで」(前編)

「キリスト教美術をたのしむ」(金沢百枝著 新潮社)の「天地創造からアダムとエバまで」は11の単元から成っています。今回は〔1天地創造〕から〔4動物の名づけ〕までを扱います。まず〔1天地創造〕。「原初、この世には、まっくらでドロドロな混沌と、底がわからないほど深い深い淵しかありませんでした。そこに神の霊が降り立ち、『光あれ』の言葉を放ったのが、天地創造の始まりです。光が生まれ、闇が分かたれました。2日目には、水が分かたれ、天が生じます。」次に〔2人間の創造〕。「一般的な魂の表現は、小さな裸ん坊。~略~この創造主、どこまで面倒くさがりだったのでしょう。威厳を保つためなのか、玉座から降りることなく、アダムを跪かせ、口をあーんと開けさせると、裸んぼを口の中へ送り込んでいます。~略~ミケランジェロがヴァチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画に描いた『人間の創造』場面もそのひとつ。創造主とアダムの手と手が触れそうで触れない距離の微妙さが見事で、エネルギーの漲りを感じます。」次に〔3エデンの園〕。「その造園(エデンの園)が、アダムの創造の後の出来事であることに驚きます。アダムはどこか他の場所でこねて造られ、園に連れてこられたということになります。~略~そもそも、人間を造ったのは、園の番人が必要だったからかもしれません。実際、『創世記』に大きな影響を与えたメソポタミアのシュメール神話では、人間は神々の労苦を肩代わりする存在です。『天地を造るのもたいへんだったけれども、管理は骨が折れるから、人間を造って面倒なことを押しつけてしまおう』と言ったとか言わないとか。」次に〔動物の名づけ〕。「『動物の名づけ』には3つの意味があります。ひとつは、人間が動物の支配者であることの確認。~略~ふたつめは、『動物の平和』とも呼ばれる理想郷の表現です。~略~『動物の名づけ』の意味することで最も重要なのが、3つめの『片割れ探し』です。そもそも、動物たちが集められたのは、さみしいアダムの『助け手』をみつけるため。アダムは動物たちに名前をつけつつ、自分にふさわしい相手を探しましたが、みつけることができなかったのです。」今回はここまでにします。

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