7月になりました。今月は個展に向けた1カ月になります。昨年までお世話になっていたギャラリーが今年から変わり、いろいろなところで心機一転を図りました。まず出品作品ですが、立体作品を減らし、壁に掛ける平面作品を増やしました。立体作品は大き目の「発掘~六蹟~」の1点のみで、小品「陶紋」は例年と変わらず4点あります。壁に掛ける平面作品「炭景」は4点なので、周囲の壁に掛けていきます。変えたのは作品だけでなく、毎年作っている図録も変えました。例年の冊子を止め、三つ折りのパンフレットにしました。その方が簡潔に作品の状況が伝えられると判断したのです。自分にとってこれは作品を見直す良い機会かもしれないと思っています。というのは、ギャラリーでの発表が始まってから、私の作品はその空間を意識するようになり、あの空間をどのように演出していこうか、イメージしながら空間配置も考えてしまう結果となり、それは空間を変容させていく表現になっていった経緯があるからです。画廊の空間ありきで考える彫刻は空間演出の装置ともなり、そこに鑑賞者を取り込んでいく鑑賞方法を提示することになりました。当然、画廊が変われば空間も変わり、現在私の頭にはうしお画廊の空間が浮かんでいるというわけです。今年の「発掘~六蹟~」は彫刻の中を歩き回ることは出来ませんが、次作は床に立体を点在させて、彫刻の間を自由に歩けるようにしたいと思っています。今月は鑑賞にも力を入れていきたいと考えます。新作も始まっているので、美術鑑賞を通じて感覚を磨きたいと考えていて、また展覧会情報を調べていくことになりそうです。私の作品は古代の出土品のように見える抽象性の強い形態をしていますが、それと直接の関連はなくても、日本の伝統に支えられた文様や、あるいは写実性のある表現にも私は興味があります。極論すれば美とは何かが常に自分の頭にあって、自らの琴線に触れる瞬間を待ち望んでいると言えそうです。今月も心が満たされる1カ月であればいいなぁと思っています。