Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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映画「ヒトラーの毒見役」雑感

今日の午前中は工房で陶彫制作に勤しみ、午後になってから家内と横浜の中心街にあるミニシアターに映画「ヒトラーの毒見役」を観に行ってきました。平日にも関わらず映画館は観客で溢れていて、ほぼ満席状態でした。本作を私は新聞記事によって知りましたが、そうした情報を得た人が多かったのかもしれません。図録に「2012年、95歳のドイツ人女性マルゴット・ヴェルクが亡くなる直前に、生涯隠し続けてきた秘密を世界に明かした。彼女は2年以上にわたって、”狼の巣”に潜んでいたヒトラーのために毒見をさせられていたというのだ。」とありました。この証言を基に本作がまず小説として執筆され、更に映画化されたものでした。映画を観ていて私は、この物語のどこまでが証言によるものなのか、ほとんどドラマのように思えていましたが、原作者がヴェルク夫人に取材を試みていたところ、当の彼女は既に亡くなっていたので、専門家の協力を得て小説を書き上げたことが分かりました。それでも映画を作る上で、リアルを追求したことが図録にあって、戦時下のドイツで女性たちが被った暴力等も真実に近かったのだろうと私は感じました。「これは歴史の暴力に巻き込まれた若い女性たちの『小さな』物語なのだ。彼女たちを翻弄した戦争は、残念ながら今日の私たちにとっても他人事ではない。ヒトラーの毒見役の存在がどこまで事実かどうかは明らかになっていないが、長い年月を経て、戦争における搾取について声を上げた女性がいたということが重要なのだ。」図録にはこんな文章がありましたが、悲惨な戦争の裏側にはさまざまな事件が隠されていることは疑いのない事実でしょう。今日は広島原爆投下の日にあたりますが、こんな日に本作を観て、戦争について考える機会を持てたのは、私にとっては重要な巡り合わせだったと思います。ミニシアターで上映される作品で私は知識を得ることもあり、一概に映画と言っても多様な表現があって、自分自身は豊かになれると思っています。

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