2025.02.18
「密教」(正木晃著 筑摩書房)の「第四章 修業と秘儀から考える日本密教」の中の単元「四度加行」について気になった箇所をピックアップします。「『四度加行』は、現行の日本密教にとって、基本中の基本となる修行法に位置づけられている。いいかえると、日本の密教界では、この四度加行を体験しないことには、密教僧にはなれない。~略~(四度加行は)四つの段階から構成されている。十八道念誦次第・金剛界念誦次第・胎蔵界念誦次第・護摩である。~略~四つの段階が順次、それぞれ加行と正行に位置づけられているとはいっても、第一段階の十八道が占める役割は、他を圧して大きい。十八道につづく三つの段階は、最初の十八道の変形ないし応用にすぎないともいえる。」十八道は九つの段階から構成されています。「➀荘厳行者法 この場合の『荘厳』は、修行者(行者)の心身を修業に入るにふさわしい状態に整えることを意味する。➁普賢行願法 この段階は、本尊をこの場にお迎えすることを表明するためにあり、『華厳経』の普賢菩薩の誓願にちなんで、『普賢行願法』と呼ばれる。➂結界法 ここからいよいよ本番になる。結界というのは、邪悪なる者どもが入ってこないように、霊的なバリヤーを築いて、清浄な区域を限ることをいう。④荘厳道場法 本尊をお迎えする道場として、荘厳な仏国土そっくりの場所が修行者の目の前にあらわれたかのように、ありありと瞑想する。⑤勧請法 道場が竣工したので、本尊をお迎えする準備にかかる。まず、本尊やそのほかのホトケたちに乗っていただく豪華な車を、本尊がいる仏国土へ派遣すると瞑想する。⑥結護法 ようやく道場に到着された本尊やそのほかのホトケたちに、万が一にも危害が加えられたり失礼がないように、警備をする。⑦供養法 本尊やそのほかのホトケたちに、最高のおもてなしをする。⑧念誦法 念誦法は、十八道の中心をなす段階である。この念誦法は、入我我入観から始まる。ようするに、ホトケと修行者が融合し一体化する修行だ。⑨後供方便法 この段階は、重要な儀礼をすべて終了したので、本尊そのほかのホトケたちに、もとの仏国土へお帰りいただくための所作をおこなう。」最後に護摩に関する文章です。「四度加行の最後は、不動護摩である。つまり、不動明王を本尊とする儀礼と、護摩がセットになっている。~略~四度加行の護摩の場合は、十八道念誦次第・金剛界念誦次第・胎蔵界念誦次第を終えたのち、それらの意義をさらに堅固にする目的で、実践される。~略~護摩には六つの目的があるとみなされてきた。息災・増益・降伏・敬愛・鉤召・延命がその六つでもちいる護摩炉もそれぞれ異なる。」今回はここまでにします。