Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

嘉徳「なべ加那の墓」
家内の母方の先祖は奄美大島の南方にある嘉徳という集落の墓地に葬られています。今回の旅行の目的は嘉徳を訪ね、墓参りをしてくることです。奄美大島を縦断している唯一の国道58号をレンタカーで南下し、さらに国道を離れ農道のような細い道を進み、いくつかの峠をこえたところに目指す嘉徳がありました。墓守をしてくださっている徳ミドリさんは集落の入り口にある畑にいました。嘉徳は入り江に面した位置にあり、夏はサーファーがやってくるようで、その注意書きが貼ってありました。それにしても風光明媚というのは、この嘉徳を指して言うものかと思われるほど、海は美しくエメラルドグリーンに輝き、入り江の周囲の岩壁は海風の造形を施され、南国に自生するアダンの樹々が生い茂っていました。そんな海岸の樹々の間に小さな墓地はありました。家内の先祖は姓を「量」と言います。その量一族にゆかりの伝説があります。量家の墓の隣に古い「なべ加那」の墓があり、「なべ加那」は豪族出身の美貌で天資豊かな女性だったそうですが、叶わぬ悲恋があったことが伝えられています。「嘉徳なべ加那」という島唄もあります。島唄といえば嘉徳はJポップの歌手元ちとせの出身地でもあります。   Yutaka Aihara.com