2012.12.17
捨て猫だったトラ吉は、この2年間で結構大きくなり、抱き上げるのも重くなりました。自分が帰宅すると、短い鳴き声を発しながら自分のところに走ってきます。足元にじゃれついて、そのうち自分が座る食卓に飛び乗って、前足で自分の手をパンチしてきます。いわゆるケンカごっこです。自分が応戦するとトラ吉はしだいに興奮してきます。それが面白いのか、毎晩同じ行動になって飽きもせずケンカごっこを繰り返しています。私が面倒になって、家内に押し付けることもありますが、トラ吉は何度も自分の方に擦り寄ってくるのです。私は小さい頃から猫に好かれることが多く、実家で飼っていたタマもよく自分に擦り寄ってきました。当時、実家は亡父が営んでいた造園業との兼業農家で、タマはほとんど野生化していて、木造だった母屋の縁の下に住んでいました。縁側に自分が佇んでいると、タマはそっと忍び寄ってくるのでした。そんなタマとのケンカごっこもありましたが、自分がふざけて思い切り遠方にタマを放り投げたことがありました。それでも健気にタマは自分のところにやってきました。猫にあらゆる悪戯を仕掛けた自分でしたが、タマが死んで、母親が畑に穴を掘って埋めた時に、目頭が熱くなった記憶があります。今はトラ吉がいて、タマへ過激な悪戯をした自分が、トラ吉を構うことで猫族に懺悔していると勝手に思っています。