2007.02.22
4月の個展に発表する「発掘」シリーズはテーブルを大地と見立て、テーブルの下に埋没している世界を表現しています。いわゆる地下遺構です。このイメージはずい分昔からあって、20歳代終わりに旅したトルコの地下都市に想を発しているように思います。当時、蟻の巣のように掘られた地下へ続く洞窟にかなり驚いてしまいました。自分は少年期から閉所が苦手で、長く閉じ込められていると、その窮屈さで強迫観念に襲われることがあるのです。そうしたトラウマを一気に克服できたのはトルコにある地下都市だったと思います。しだいに記憶がなくなりかけているので、近いうちにトルコで見た景色や風物をこのブログに書き留めておこうと思っています。あの当時数ヶ月にわたって旅したトルコやギリシャは自分にとって今に至る作品の源になっていると思うからです。