2007.10.30
以前ブログに書いたことがあるK・コルヴィッツに関して興味ある論文を見つけました。「表現主義の女流画家」(三木順子著)にコルヴィッツと表現主義の関わりがあります。コルヴィッツは表現主義の画家たちより一回り上の世代に属し、政治色の強いテーマで作品を作っていると述べられています。「伝統的な陰影法でモデリングされた筋肉の隆起のヴォリュームと力量感は、慟哭する母親の感情を語る身体言語となって〜略〜苦悩と葛藤を無気味に生々しく浮き立たせる。」の一文は、自分が学生時代にコルヴィッツの版画から大いなる影響を受けたところです。塑造による彫刻を学び、内面的な感情表現をドイツ表現主義から吸収していた自分は、コルヴィッツに影響されたのは当然のことだったのかもしれないと述懐しています。 Yutaka Aihara.com