2025.11.16
日曜日になりました。日曜日は創作活動についてNOTE(ブログ)を書いています。今回取り上げる内容は、宗教における視覚創造というもので、現在読んでいる「宗教図像学入門」(中村圭志著 中公新書)に端を発します。世界にある幾多の宗教の形態を扱っている本書には、美術的に興味関心のある多くの要素が登場します。人間の創作行為はいつ頃、何を起源に始まっているのか、私が抱いている素朴な問いです。洞窟壁画を描いた太古の人々に創作的な痕跡が見られるので、人類が文字を持つ以前から図像による創作行為が始まっていると見ても差し支えないと私は考えます。宗教はどの学問よりも先んじて始まった思想と考えると、宗教に登場する図像にも早くから創作が入り込む余地があったと考えるのが自然です。前にNOTE(ブログ)で引用した文章を再度掲載いたします。「キマイラ(異なる種族の特徴を足し合わせた体をもつ空想的動物)的造形は、人間の想像力が最初から現実を逸脱したものであったことを教えてくれるからだ。人間の思考はリアリズムよりもファンタジー/神話向けにできているのかもしれない。」人間がリアリズムを視覚的に捉えることは、近代になるまでその捉え方を知らなかったと私は理解しています。ましてや写実的リアリズムは中世の西洋画法が確立されるまで、技巧的にも不可能だったので、そこはファンタジーとしてしか表現できなかったのではないでしょうか。宗教では畏怖を感じる得体のしれないものや、これを崇拝すれば何か安心が得られるものをキマイラ的造形として、世界各地で伝承されてきたと思います。日本にも古くから言い伝えられている精霊や鬼の伝説があります。それを畏れと共に崇め奉り、魔除けや五穀豊穣、子孫繁栄に繋げていったのではないかと推察しますが、その造形に大変面白いものがあるのも事実です。私にとって、その興味は尽きることがありません。勿論その背景を探ってみることも興味の対象ですが、単純に視覚創造として見ても楽しいものが多いと感じます。ユーモアが隣り合わせになっているものも多々あります。