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シュナイダーシームセンの舞台
ギュンター.シュナイダーシームセンは様々なオペラの舞台デザインを手がけた人です。具象的な作風でしたが、スケールが大きく遠近法を巧みに用いた迫力ある舞台でした。カラヤン指揮による壮大なオペラにシュナイダーシームセンの舞台が度々使われていました。オペラを歌手や指揮者ではなく舞台美術として見ることも興味深い観賞方法だと思います。たとえば舞台美術の手法として、イタリアのベルデイやプッチーニは具象傾向が多く、ドイツのワーグナーは抽象傾向が多く見られました。シュナイダーシ−ムセンもR.シュトラウスの「サロメ」やワーグナーの「リング」などは抽象的な舞台を手がけていました。舞台美術家の中には完全に抽象に走る人がいて、オブジェを置いたり、照明だけで舞台を作ったりしていましたが、シュナイダーシームセンは古典的であっても観客が楽しめる舞台を常に心がけているように感じました。