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モホリ・ナギ 構成主義
「瀧口修造全集Ⅵ」(みすず書房)に収められている「モホリ・ナギ」に関する評論を読んで、自分には構成主義の画家としか認識のなかったモホリ・ナギが、写真や実験映画を作って、その世界でも現代に繋がる重要な仕事をしていることを知りました。モホリ・ナギは、近代デザイン・建築史の中で重大な役割を担ったドイツのバウハウスに教授として招かれて、バウハウスの創立者であり建築家であったグロピウスとともに、革新的な美術教育を行っています。その構成的な作品を自分も見た記憶があります。何より教育者としてのモホリ・ナギは、「バウハウス叢書」の編集をした業績があまりに有名です。デザイン教育の基礎課程で行う構成や実材に関する理論は、ここからスタートしていると言っても差し支えないと思います。瀧口流評論を契機に、これからはモホリ・ナギの写真に関しても留意していきたいと思っています。