2012.01.18
このところ書店で新しい書物を買うことはせず、自宅の書棚に眠っている数々の書物を取り出して再読することにしています。その中にはもう既に書店で売られていないものもあって、今となっては貴重な本があるかもしれません。今日から読み始める「クレーの日記」は再版を続け、今も書店で扱っています。ただし、私の手元にある「クレーの日記」(P・クレー著 南原実訳 新潮社)は1985年に購入しているので、やや黄ばんだ古書になっています。当時どこまで読んだものか見当がつかず、最初から読み始めることにしました。P・クレーは自分のNOTE(ブログ)で度々扱っている、言わば自分にとってお気に入りの芸術家です。自分のイメージを広げたい時や創作に迷う時に、P・クレーの画集を開いて雁字搦めになった自分を解放しています。自分は若い頃からクレーが好きで、塑造で具象的な彫刻を作っていた時代もクレーの絵をよく見ていました。この「クレーの日記」は自分が滞欧生活を切り上げて帰国した年に購入しているので、海外で得たものの裏づけとして読んでいたのではないかと思います。今、再び手にとって読み始めた特異な芸術家の日記は、どんなことを自分に齎せてくれるのでしょう。楽しみつつ時間をかけて読んでいきたいと思っています。