2013.01.09
壁のイメージについては何度もNOTE(ブログ)に書いたことを、また繰り返して書きます。またもや壁が自分の前に立ち現われて、壁と壁に挟まれた一本の道を自分が歩いていく夢を見ました。この時期では初夢というには遅すぎるのですが、以前にもこれに近い夢を見ています。ただし、双方の壁が緊張した空間をもって道を形成している夢は初めてでした。壁は錆びた鉄のような、または黒陶のような材質で、横須賀美術館に野外設置されている彫刻家若林奮による「Valleys」を彷彿とさせますが、向かい合う壁は「Valleys」よりももっと接近し、全体的に幾何学的な彫り込みがされていました。道は曲がりくねりって迷路のようで、行きつく先が見えず、目くるめく壁彫の中で自分は立ち往生してしまいました。目覚めた時に、これは何とか作品として具現化できないものか考えました。作品のイメージは現行の制作が佳境を迎えた時に湧きあがることが多いので、今回もそうした要因でイメージがやってきたものだと思います。こうしたイメージは自分の中で熟成させますが、エスキースとしてメモを残す場合と、あえてメモを残さない場合があります。自分はメモを残さない方が彫刻として具現化していくことが多いのです。メモがあると先延ばしする傾向があるのかもしれません。