2013.10.15
先日、東京六本木にある新国立美術館で開催していた自由美術展に出かけました。自由美術展は師匠池田宗弘先生が会員として出品されている美術団体で、毎年招待券をいただいています。今年の夏に長野県麻績の池田先生の工房兼住居であるエルミタに家内と行って、制作途中の作品を見せていただきました。その時は、先生の得意とする真鍮直付けの作品が置いてあり、これが完成すれば自由美術展に出品すると言っていましたが、同展に出品されていたのは長崎聖人像15体のうちの1点でした。長崎県の教会に依頼されている15聖人像は完成期限が迫っていて、これもなかなか日程的に厳しいと感じていたところ、同展には「少年殉教者・聖マテオ小兵衛」が出品されていました。ブロンズで鋳造された具象作品の表情が、亡くなられた先生の奥様に多少似ていると思いました。穏やかで美しい顔と両手を合わせた祈りの姿勢は、美術館の野外展示場の中で、清楚な雰囲気を醸し出していました。