Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

週末「発掘シリーズ」の原点を探る
日曜日になりました。週末になると、毎回創作活動についてNOTE(ブログ)に書いていますが、来年発表する予定の新作のイメージが朧気ながら現れているので、今回はそれについて書きます。新作は実家を解体した折に出た大黒柱を使います。大黒柱数本は間隔を置いて床に倒します。柱に溝を彫り込んで、そこに陶彫作品を埋め込むか並列に配置しますが、陶彫作品は柱の厚みに合わせた高さで作ります。全体としては床を這うようなイメージですが、陶彫作品には柱を跨ぐ陶橋を作り、その多少上空に浮き出た空間の繋がりと構築性を新作の目玉にしていこうと思っています。また同時に展示する平面作品にも造形が浮き出たレリーフを準備しています。平面作品も橋で形態を繋ぐテーマは一緒です。新作を考えていくうちに、私は「発掘シリーズ」が始まった30年近く前のことが頭にありました。私のデビュー作品は「発掘~鳥瞰~」で、大地を鳥の視点で見た情景に、陶による都市がところどころ露出している有様を表現したものでした。それを屏風仕立てにして展示しました。トルコ、ギリシャの広漠とした風土の中を長距離バスで旅していた20代のころに、点在していた都市の遺構が心に焼きついてしまい、私はそれを抽象化して作品にしたのでした。私の彫刻は大地を境界として、上に向かう造形と下に埋もれている造形の二極化する考え方を具現化したので、新作にも大地をどうするかが常に頭にあったわけです。木材の柱は、私が見てきた広漠とした風土の中では朽ち果ててしまうものですが、これはあくまでも象徴としての風景であるので、古木の存在感はそのまま使わせていただこうと思います。大黒柱はそこに実家の記録の蓄積が詰まっていて、単なる素材として扱うことは出来ません。堂々とした風格を生かしていけたらいいなぁと私は考えています。