2006.12.11
パウル.クレーという画家は私の頭の中にちょこちょこ顔を出して、造形する心をくすぐってくれたり、気持ちを軽くしてくれます。「クレーの絵本」という小さな本は私の大好きな書物のひとつです。谷川俊太郎の詩がついていて、絵のイメージをさらに膨らませてくれます。詩はひらがなで書かれていることが多く、そのやわらかく朴訥な字面と、ふっと深みに入っていく感覚が何ともいいのです。「クレーの絵本」は書棚にしまうことはなく、いつも傍らに置いてあります。クレーがつけたタイトルも詩そのものです。色彩もカタチも詩そのものです。自分の中にも詩はあると思うのですが、造形の中にコトバを発見するとなると容易ではありません。気構えてしまうのかもしれません。