Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

作品イメージの源泉
先日から紙切れに鉛筆で文字を書いたり消したり…。作品化を始めた都市との関わりは、自分のどんな記憶に由来しているのだろうと思いを巡らせているのです。通勤する道路沿いに高層マンションが立ち並び、朝はひっきりなしに往来する人々や渋滞する車。騒音から始まる朝の訪れ。自分もその中にいて、あくせくと道を急いだりしています。リアルな日常が分刻みの時間の中でどんどん流れていき、そこに立ち止まって深呼吸することもありません。都市の構造に組み込まれた自分を省みて思うのは、大勢の人を見ていながら人との関係は極めて希薄で、近所付き合いもない孤立した状態です。むしろ付き合いを遠慮し面倒なことに関わりたくない思いもあります。そんな都市を俯瞰できたのは改めて作品化を思い立った時だったように思えます。都市の遺構を作ろうとした時に、現在の都市生活に何か有事があったらどうなるのか、災害で多くの人が亡くなっている状況は海外のニュースで知ることはできても、果たして自分には当事者意識があるのか、そんなことも考えの中にあって、最悪なシナリオを描いた屍のような都市空間を作ろうとしたのを思い出しました。はて、これをどんなコトバで伝えようか。目下自分の悩みの種になっています。       Yutaka Aihara.com