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「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」
自分の個展が開催された先月中旬に、ギャラリーのある東京銀座に行く前に六本木に立ち寄り、国立新美術館で開催されている「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」を見てきました。職場においてあった新聞の記事で知り、面白そうと思ったのが展覧会に行く契機になりました。バレエ・リュスはロシアのバレエ団で、セルゲイ・ディアギレフによって20世紀初頭に結成され、多くの芸術家が関わり、一国を超えた文化の発信となったようです。展覧会場はオープンスペースの空間を確保し、全体的に暗くしてありました。それぞれの衣裳に照明があたって、布に施した刺繍や染め抜いた色彩が大変美しく、またデザインの斬新さが眼に焼きつきました。衣裳がこれほど面白いとは思っても見ませんでした。バレエによっては衣裳をシンプルにして、身体動作を際立たせる方法がありますが、今回展示されていた衣裳は、衣裳だけで鑑賞できるものばかりで、美術的な要素の濃いものでした。舞台装置に興味のある自分にとっては嬉しい企画でした。キュビズムのブラックや未来派のデ・キリコ、フォービズムのマチスやドラン、シュルレアリスムのマッソンらがデザイナーとして参加しているのも興味深いものでした。