Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 4個目の「根」陶彫成形
今日は朝から工房に篭りました。このところ急に寒くなって工房内は冬の訪れのような按配でした。昨日準備しておいたタタラを使って陶彫成形に取り組みました。現在作っている陶彫部品はテーブル彫刻の床に設置する部品のうち、四方に根を這わそうと思っていて、その根の部分を作っているのです。床に置く陶彫部品は6個あって、既に成形や彫り込み加飾を終えて乾燥を待っている状態です。その6個の陶彫部品のうち4個には根を伸ばすための連結部分があって、そこから4本の根が床を這っていきます。根も陶彫で作るため、根を繋いで長くしていきます。根は変形したカマボコ状の形態をしています。ひとつの部品の長さが60cmくらい、幅が40cmくらい、高さが30cmくらいで、数個繋げていくうちに、先端になるほどだんだん小さくしていくように作るつもりです。根を陶彫で作ったのは2013年発表の「発掘~地殻~」からです。これは屏風から根が床に張り出していくようにしました。2014年の「発掘~層塔~」や「発掘~増殖~」にもそれを応用しました。それらの過去の作品と昨年発表した「発掘~宙景~」のテーブル彫刻を、来年は合体させていこうとしているのです。根になるカマボコの陶彫は、曲面の屋根になる部分が難しく、焼成の関係で形態内部を空洞にしているため、外側を作っていると凹むことがあるのです。それを補うために内部から手を差し込んで内と外から陶土を押さえつけなければなりません。それをするために陶土板にちょっとした細工がしてあります。その作業で身体を思い切り捻るため、結構辛い時間を過ごすことになります。普通の矩形を作っていた方が身体への負担はありません。根は不自然な状態で作業を強いられる難物なのです。ともかく今日は4個目の根の成形が終わりました。今月はもうひとつくらい根の陶彫部品が作れそうです。週末はあと2回来ますが、職員旅行があったり、いろいろな用事があって全て制作に充てられないのが残念ですが、根の陶彫部品を連日作っていたら、腰が悪くなってしまうと思うのです。このくらいがちょうどいいかもしれません。