Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 4つ目の「島」制作へ…
8月28日付のNOTE(ブログ)に「3つ目の『島』制作へ…」というタイトルがついた文章があります。この日に新作の3つ目となる「島」を形成する土台となる陶彫部品を作ったのでした。これは大きな陶彫部品だったので乾燥に時間がかかり、今は窯内に入っています。3つ目の「島」は上下2点からなる「島」で、上部の陶彫部品は乾燥を待っている最中です。今日から4つ目となる「島」の制作に入りました。4つ目の「島」は大小8点で形成する予定です。既に8点で形成した「島」があり、焼成が終わっています。この時もそうでしたが、8点で形成していくとなると、なかなか時間も手間もかかります。今日からコツコツ成形やら彫り込み加飾を始めていくことになります。新作が大きな集合彫刻になる予定でいても、一つずつの陶彫部品に関わっている時が、まだ全体を考えてイライラすることもなく、精神的には一番健康でいられる作業です。もちろんその都度神経を使うことはありますが、部分に関わっていると近視眼的になって、それなりに満足を得られるのです。社会全体もそうなのかもしれません。私が美術科教諭だった頃は、学校全体を考えることもなく、目の前にいる生徒たちと触れ合っているだけで楽しかったのでした。その日の授業が上手くいった時もあり、そうでもない時もありましたが、彼らの成長を見ていられるのが教師としての幸せかなぁと思っていました。ところが管理職となると常に学校全体を見て、想定外の危機管理に備え、教員集団の訴えや意見を聞き、何とか日々の安心安全を保っていきました。集合彫刻も同じで、全体を見ていく上で陶彫部品がそれぞれ支えあい、それが集団となってひとつの空間を構築させるように仕向けていきます。学校の校長も会社の社長もオーケストラの指揮者も全体をまとめ上げて評価を得るものなので、私の作る集合彫刻も同じではないかと思っています。制作工程の今の段階では、例えば学校運営ではなく、ひとコマずつの授業をやっているようなものです。授業から学校運営に乗り出した時に、つまり陶彫部品が集まって全体構成を考え出した時に、骨が折れる作業に移っていくのです。