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週末 母の三回忌・父の十七回忌法要
母が亡くなって2年経ち、父が亡くなって16年が経ちました。今日は菩提寺である浄性院で母の三回忌・父の十七回忌法要を行いました。妹夫妻や甥や姪が家族を連れて集まりましたが、昨晩雨を降らせていた天気が朝には曇り空に変わり、法要には相応しい日和になりました。私は若い頃ならこうした法事が大嫌いで、参加にも腰が引けていましたが、年齢なのか、それとも両親が亡くなったためなのか、供養に正面から向き合い、念仏や法話にも不思議なくらい素直な気持ちを持って参加することが出来ています。家内は昔からこうしたイベントが好きで、事前準備もしっかり行っていました。私は家内に背中を押されていると言った方がいいかもしれませんが、それだからと言って、私はとりわけ信心深くなったわけではありません。私には釈迦の教えも分からず、先祖代々浄土宗を拝んでいるので、私もそれに従っているに過ぎません。仏像は一連の法要とは別の視点で私が個人的に研究を始めていて、それは彫刻的な知識と並行して勉強しているのです。名のある寺院が所蔵する仏像や障壁画は、歳を重ねるごとに私は好きになっていて、美術的興味が尽きることがありません。20代の頃に私はヨーロッパに5年間住んでいて、多くの教会を訪ねましたが、そこで見たキリストの磔刑像やフレスコ画、またステンドグラスの素晴らしさに目を見張っていました。それでも宗教美術と宗教の教えとは別物と私は考えていて、キリスト教に入信しようと思ったことはありませんでした。日本の寺院は先祖代々の古臭い匂いがするものの、私にとっては安らぐ場所なのかもしれず、そうしたことで仏教美術にも関心が向いているのだろうと思います。母の三回忌・父の十七回忌法要で、私は自らの最終の居場所を考えていました。仏教に疎い自分にすれば、もう少し仏教的な死生観を培う必要もあるのかなぁと思っているところです。