Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 集合と拡散
週末のNOTE(ブログ)には自分の作品について書いていきたいと思います。現在私が作っている陶彫作品は一片22cmの立方体です。そこに文様を彫り込んで、同じサイズでも異なる文様が加飾された立方体を日々作っているのです。私は自作を集合彫刻と言ってきました。やきものは窯に入れて焼成するために、窯内の容量が決まっていて、ある程度の大きさのものしか焼けません。そこで考えたのが、陶彫作品を部品として小分けして、焼成後に組み合わせて、大きなサイズにしていく集合彫刻です。これは全体を部分で分けて、焼成後に合体するもので、私がよく陶彫部品とNOTE(ブログ)に書いているのは、そうした理由があるのです。しかし、現在作っている陶彫は部品ではなく、同じサイズの独立した立方体で、このユニットを積み上げたり、散りばめて空間に配置する作品になります。集合彫刻の考え方が今までと異なっていて、これはたったひとつでも見せることの出来る立方体のユニットなのです。複数個の立方体はギャラリーにランダムに置いて、その空間を楽しんだらどうだろうかというイメージが私にはあります。同じ形態がたくさん集まっているだけで、何か惹きつけられるものがあると私は感じていて、またそれらが逆に点在することでも存在を際立たせることができるのではないかと思っています。つまり集合と拡散です。空間演出において集合と拡散は、人の心理に何かを微妙に働きかけていくことがあると推察しています。イメージとしては曖昧なものでも構わないと思っていて、これは何であるか、何を求めているのかの回答を私は用意していません。今はただ只管立方体を作っているだけの日常です。そんな1年間を過ごしてみたいのです。