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映画「RRR」雑感
今日の午前中は陶彫制作を行い、午後は家内を誘って映画を観に出かけました。横浜駅近くのエンターテイメント系の映画館で観たのは、インド映画「RRR」でした。「RRR」とは英語で蜂起(Rise)、咆哮(Roar)、反乱(Revolt)の意味らしいのですが、インドでは「怒り」、「戦争」、「血」を意味するRの入ったそれぞれの単語を用いているようです。これは3時間に及ぶ超大作の痛快娯楽映画で、アクションあり、ダンスありのパワフルな映像に溢れていました。物語は1920年代のイギリス植民地時代のインドで、支配者として振る舞うイギリス人たちの政策に、民衆の怒りが沸点に達し、反英運動が燃え上がっていた時代背景があります。そこに2人の英雄が登場してきます。一人は総督に妹を攫われたゴーンド族のリーダーで、妹の奪還に向かいます。もう一人はインド人ですが、英国の警察官として勇敢な働きをしても認められない男で、そんな彼にも過去があり、反英闘争に勝利したい意志に貫かれているのです。2人は素性を知らないまま、爆破事故に巻き込まれた少年を助けたことで、意気投合し、固い友情で結ばれていきます。やがてお互いの素性が分かり、2人の間に諍いが生じますが、物語が二転三転して、2人の目的が反政府運動に収斂し、イギリスの支配を終わらせるという大きな流れに向かっていきます。本作のストーリー仕立てはとても単純で、分かりやすい展開になっていますが、インド映画の独特な特徴は、怒りや復讐に対し、まっすぐに突き進み、しつこいくらいに徹底的に相手を懲らしめて、大団円を迎えるという明快で圧倒的なパワーです。観ている私たちはエネルギーを注入されるような思いで、ストレスを発散するのと同時に、心が活性化されるような気がします。そのひとつがキレのよいダンスで、その動きに思わず見惚れてしまいます。見終わった後、家内は「たまにはこういうのもいいよね」と言っていました。