2025.06.19
今日は工房での作業を休んで、海老名にあるエンターテイメント系映画館に、ストップモーション(コマ撮り)による映画「JANK WORLD」を観に行きました。実は2021年4月16日付のNOTE(ブログ)に、横浜のミニシアターで観た本作の先駆けとなる映画「JUNK HEAD」の感想があります。それによると「物語は至って簡単で、人類は地下開発の労働力として人工生命体マリガンを創造し、そのマリガンが自らのクローンを増やして人類に反乱を起こします。人類は地下世界で独自に進化するマリガンの生態調査をすることになり、主人公パートンを地下に派遣することになったのです。そのパートンが地下で出会う様々なマリガンの種族や異形生物との関わりがドラマとなり、映画全編にわたって描かれていました。」とありました。本作は前作より1000年以上前の物語で、人類がまだ肉体を持っていた頃、初期のマリガンと会合を開くところから始まり、そこにマリガンの原始宗教信者によるギュラ教団から襲撃を受けることになります。描かれている世界は生態系が崩壊し、人類は遺伝子操作によって環境適合性を推進しますが、マリガンが存在する地下世界では、マリガンはクローンを増やして、人類が把握できないほど勢力を拡大していました。核戦争が身近に迫る現代では、これは単なるお伽噺ではなく、未来の地球を予見しているのではないかと思わせる世界観があって、おぞましい描写が次から次へ出てきます。ただし、映画技法がストップモーション(コマ撮り)なので、現実世界にみる残虐性は薄れていて、むしろアートとしての奇抜性や創意性が目立った作品になっていると、私は感じました。第一作の「JUNK HEAD」に比べると、全体の情景が大きく造形されていて、登場する生物も多様化していて、私の眼からすれば楽しさが極まっていましたが、予見された未来は息が詰まるほど閉塞的で、少しずつ世界が終焉に近づいている感覚はありました。これは三部作なので、最終作品が残されていますが、世界は果たしてどうなってしまうのか、監督の頭の中には最後に何が描かれているのか、興味は尽きません。最後に技法的なことを言えば、本作は大変手間暇かかる労作で、キャラクターの造形も緻密に作られていて、その熱意に感動を覚えます。映画がヒットし、スタッフが増えることを願ってやみません。