Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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窯の稼働中に美術館巡り
先日の月曜日、急遽師匠に会いに国立新美術館に出かけることになり、その前日に窯入れを行ないました。焼成から作品を取り出すのに3日間を要するので、昨日の水曜日に窯出しを行なって、すぐ作品を入れ替えて窯のスイッチを入れました。再び窯が稼働中になり、今日も月曜日と同じで、工房での作業は出来ませんでした。窯を焚いている時は、窯以外の電源を落として、窯が問題なく稼働できるようにしているため工房での作業は休むのです。そのため今日は東京の美術館2ヶ所に出かけました。家内は演奏活動がなかったために美術館巡りにつき合ってくれました。最初に訪れたのは六本木にあるサントリー美術館で、ここで開催している「絵金」展は、江戸時代後期から明治時代初期に活躍した絵師金蔵による芝居絵屏風や絵馬提灯などがあり、通常目にする浮世絵とは違う印象を持ちました。土佐(高知県)という地方が活躍の舞台だったためか、土着性の強い色彩や芝居のドラマ性を際立たせた構図を見ていると、血生臭い雰囲気が伝わってきて、相当強いインパクトがありました。私が大学生の頃、夢中になったアングラ演劇を思い出したのも、むべなるかなと納得していました。現在でも祭礼に使われる絵柄であることが分かり、図録から詳しい内容を引用して、さらに別稿を起こしたいと思っています。次に向かったのは汐留で、パナソニック汐留美術館で開催している「ウィーン・スタイル」展でした。副題を「ビーダーマイヤーと世紀末」としていて、つい先ほど見ていた「絵金」とは180度違う作風に、視覚芸術の幅広さを実感しました。ここで展示されていたウィーン工房による幾何学的なデザインやアール・デコ調の家具がある会場の雰囲気は、私には馴染みのあるものでした。これも私が大学を卒業してウィーンで暮らしていた頃に、比較的身近なものだったので自分には新鮮さがないものの、よくぞこれだけ収集してきたなぁと感心しました。「ウィーン・スタイル」展の詳しい感想は後日改めます。今日は充実した一日でした。