2014.06.13
私の場合、美術館に行く目的はほとんどが海外から企画展で、普段見ることの出来ない作品に出会える絶好の機会と思って出かけています。その際に常設展を見ることはありません。企画展で体力を費やしてしまっていることと、常設展ならいつでも見られるという気持ちが働くのです。過日見てきた国立西洋美術館で開催中の「非日常からの呼び声」展は、まさに美術館の所蔵作品を、作家平野啓一郎氏のチョイスによって選抜し直した所謂常設展の展示替えをしたものでした。作家のコメントとともに仕分けがされていて、成る程これは面白い企画だと思いました。時代別や作家別に展示されている従来の常設展とは異なり、テーマを設けることで、鑑賞者側に作品を見る視点を与え、新鮮な驚きを発見させる契機にしていました。当美術館にはかなり優れた所蔵作品があって、しかも作家のコメントも楽しくて、これは学芸員の企画の勝利と言えます。莫大な費用をかけなくても、こんな方法があったのかと思い知らされました。