Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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上野の「神護寺―空海と真言密教のはじまり」展
今日は家内を誘って、東京上野の東京国立博物館へ「神護寺―空海と真言密教のはじまり」展を見に行ってきました。その後、虎ノ門にある菊池寛実記念 智美術館の「走泥社再考」展にも出かけましたが、それは別稿で書いていきます。日々、工房での作業があまりにも酷暑で辛いため、今週も美術館や博物館に鑑賞に出かけたのでした。「神護寺―空海と真言密教のはじまり」展は、テレビの美術番組で知り、神護寺にある宝物が大変貴重であることで、是非見てみたいと思ったのでした。平日にも関わらず同館平成館は多くの鑑賞者で混雑をしていました。目玉は最古の両界曼荼羅で、2016年から6年の歳月をかけて修理を行ったそうですが、これが3回目の修理になるようです。1回目は1309年、2回目は1793年と言うから、曼荼羅を後世に伝えたいと願う思いは計り知れません。図録によると「高雄山寺(神護寺の前身)は入唐後の空海が鎮護国家の修法を初めておこない、金剛界・胎蔵界両部の灌頂を初めておこなうなど、まさに空海と真言密教はじまりの聖地であった。そこから現在に至るまで、神護寺は幾多の困難を乗り越え、数多くの寺宝を今に守り伝えてきた。なかでも『両界曼荼羅(高雄曼荼羅)』は、空海自身が筆を入れたと伝えられる、現在最古の両界曼荼羅であり、神護寺を象徴する寺宝である。」(古川攝一著)とありました。両界曼荼羅(高雄曼荼羅)については別稿を起こした方がいいかなぁと思います。本展で私が曼荼羅以外に注目したのは薬師如来立像で、密教尊像ではないとしても、重量感のある体躯、威厳に満ちた表情が何とも印象的でした。五大虚空蔵菩薩坐像は空海の弟子による密教尊像で、5体が円形になるように配置された様子が荘厳な雰囲気に包まれていました。さらにもう1点、社会科の教科書で見知った「伝源頼朝像」は、私くらいの世代には馴染みのある図像で、これについては諸説あるようですが、この絵が神護寺にあったのかと改めて思いました。まだまだこれはひょっとしたら貴重な資料かもしれないと思って眺めていたものもあり、ひとつ拘れば書ききれない発見があるのでしょうが、本展は充実した展示内容で彩られていることに異論はありません。自分の浅学を恥じるばかりです。