Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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「名画を見る眼」を読み始める
「名画を見る眼 Ⅰ」(高階秀爾著 岩波新書)を読み始めましたが、確か本書は私が学生の頃、一度読んだ記憶があります。もう50年も前のことなので、記憶が朧気です。確か「芸術の意味」(ハーバード・リード著 瀧口修造訳)と前後してか、または交互に読んでいたのか、そこも記憶に留めていませんが、その頃の私は西洋芸術一辺倒だったことだけは鮮明に覚えています。ちょうど私が彫刻を学び始めた時期で、学校では人体塑造に明け暮れていたので、まさに自分にとってはヨーロッパが全てで、足元の日本の美術を考える余裕などなかったのでした。自宅の書棚には埃に塗れた「芸術の意味」を発見しましたが、「名画を見る眼」を発見できず、どうしたものか一向に分からないままです。きっと何かの書籍と一緒に整理してしまったのかもしれません。もう一度「名画を見る眼」が読みたいなぁと思って、私は本書を新たに購入してきました。著者の高階秀爾氏は昨年92歳で亡くなっています。その彼が残した名著をもう一度手元に置いて、改めて我が青春の?西洋美術の知識を、50年を経て、学び直してみようと思った次第です。「本書は、西洋絵画の本質を一歩進んで理解したいと欲する人びとの願いに応えて執筆された西洋美術鑑賞の手引きである。隠された意図や意味を探りながら、15点の代表的名画を読み解いていく。第Ⅰ巻は、ルネサンスから19世紀まで。絵画を楽しむ基本をわかりやすく示すだけでなく、読むたびに新しい発見をもたらす一冊。」という文章が表紙の裏にありました。今でこそ美術分野を洋の東西を問わず、とりわけ日本美術の素晴らしさに気づいてからは、バランスよく理解することを心掛けていますが、若い頃の私は西洋文化しか眼中になく、まるで明治維新のような頭の状態であったことを認めざるを得ません。余談ですが、日本美術の素晴らしさは高階氏と同世代の美術評論家辻惟雄氏によって学びました。若い頃の私は辻氏の存在など知る由もなく、西洋美術の波に揺蕩っていました。