Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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発想の部屋・制作の部屋
近隣にあるスポーツ施設で身体を動かした後、新たな創作に入ることはなかなか困難です。スポーツによる明確さと敏捷さに頭脳も反応してしまうためかもしれません。発想する部屋は自分の好きな仮面がところ狭しと壁に掛けられ、気に入った石ころやら流木やらが無造作にあって、怠惰にぼんやり眠った状態が一番いいと思っています。そうした中で作品は生まれます。イメージをつかみかけた時に、自分の仕事場は一転します。自分が画家や版画家ならそのまま作品を作り続けることもできますが、立体作品となるとイメージに工程計画を与えなければならず、広い作業場に移り、まるでスポーツをするように作業を始めます。何もない部屋。必要な工具が必要なだけ置いてある部屋。それが自分の立体を制作する理想的な環境です。頭脳回路は単純化し健康な状態を保ちます。そうした環境はなかなか得にくいのですが、発想段階とはまるで変わり、清掃をまめに行いながら、土をこねたり木を彫る毎日です。