Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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河井寛次郎の木彫面

365点の連作が5月に入って、今テーマとしているのはのようなモノです。京都の五条坂に記念館のある芸家河井寛次郎は、民芸の世界で名のある人ですが、と併行してを作った人でもあります。それも土俗面の雰囲気を残した抽象化された木彫面です。京都の河井寛次郎記念館で、このお面を見た時は、古い木造建築の中でひときわ異彩を放つ存在に驚きました。年代を見ると河井寛次郎が60歳から70歳にかけてこの木彫面を作ったことになっています。この年齢にしてが放つ若々しい感覚はどこからきたものでしょう。名を残す作家は、若い頃いろいろな制約の中で技巧を見せ、円熟するにしたがって自分を解放し、あらゆるものから自由になるものでしょうか。