Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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猫に纏わるエトセトラ
我が家に住みついてしまった野良猫「トラ吉」は、家内がよく面倒を見ています。家内はウサギが好きで、ウサギを飼った経験はありますが、猫は初めてで、子猫のアクティヴな行動に面食らっています。自分は子どもの頃、ほとんど野良と化した猫「タマ」を実家で飼っていました。「タマ」は家の軒下を住処にしていて、餌は残飯ばかりでした。「タマ」が普段どんな行動をしているのか皆目見当がつかず、食事の時だけ顔を出す放任状態でした。もう40年以上も前の話で、農家だった実家には家畜もいて、猫は現在のようなペットとしての扱いはしていなかったのです。今でも鮮明に覚えているのは、屍になって硬直した「タマ」を庭先で見つけ、裏山の竹林の中に手厚く葬ったことです。埋めてやらないとカラスの餌食になってしまうのがわかっていたからです。我が家にいる「トラ吉」もやがて死を迎えます。自分たちがあえて動物をペットショップで求めたことがないのは、こんな理由からです。でもウサギの「ウサ吉」といい、猫の「トラ吉」といい、何の因果かわかりませんが、今まで捨てられていた動物を引き取って飼っているのです。近くに「命」が存在する以上、全うさせてやりたいと思う心が働いてしまいます。