Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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桜満開の風景
職場でも窓を開けておくと、桜の花びらが入ってきます。職場には巨木となった桜が数本あります。自宅の周囲にも桜があって目を楽しませてくれます。桜は不思議な木だと思っています。葉が出ないうちに枝という枝が白い花に被われて、桜満開という雰囲気を醸し出します。山々を見ると、あそこにもここにも桜があったと気づきます。普段気づかないところに桜があって、この時ばかりは桜であることを主張しているのです。桜はあっという間に散っていきます。この儚さがいいと感じる人は多いようで、桜が絵画になったり、詩に詠まれたりする所以であろうと思います。時が移る気配を堂々と示してくれる木でもあります。自分は公務員になってから年度初めの忙しさが付き纏い、桜を愛でることもなく時を過ごしてしまいます。視界を掠める程度の風景でしかないのです。休日に花見に行こうとしても、制作に追われていて、工房の窓から眺める程度です。定年になったら桜満開の風景をゆっくり楽しみたいと思います。