Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 鑿先を見つめて…
今日は朝から夕方まで工房にいて木彫荒彫りに終始しました。「発掘~地殻~」は畳大のレリーフが6点あり、それを屏風にして展示する予定です。かつて作った「発掘~鳥瞰~」「発掘~混在~」に続く三双屏風です。陶彫部品による集合彫刻は過去の作品にもありますが、前作2点と異なるところは、それを囲む木彫による表現です。「発掘~混在~」は厚板を彫りこんでボックスにして砂マチエールを施しました。現在作っている「発掘~地殻~」は集成材、つまり木材の塊を彫りこんでいるため、その彫り跡を残していこうと思っています。まだ彫り跡を整えるまで作業が進んでいませんが、6点のうち2点の荒彫りがほぼ終わりました。全体をバランスよく彫っているので、残る4点も半分以上は荒彫りがしてあります。今月は荒彫りを全て終えたいと考えていますが、果たしてどうなるのか、ともかく今日は鑿の先ばかりを見つめて朝9時から夕方4時まで作業を続けました。気持ちが彫りに集中してくると鑿先が彫りたい角度にぴったり合ってきます。1回で彫る角度が決まるのです。まだ面取り状態ですが、面に高低差がつき曲面が現れ始めると、いよいよ彫刻らしさが出て楽しくなってきます。ウィークディの夜にもやりたい気分ですが、木槌の打つ音が響いて近所迷惑になることも考えられるので、もし夜来られたら別の作業を考えようと思っています。