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「ヨーゼフ・ボイスの足型」を読み始める
ドイツの現代芸術家であった故ヨーゼフ・ボイス関連の書籍を読むのは初めてです。自分の中での巨匠との関わりは別の機会に書きますが、実績を知りたい芸術家のひとりであったので、「ヨーゼフ・ボイスの足型」(若江漢字 酒井忠康共著 みすず書房)を購入して読むことにしました。本書はヨーゼフ・ボイスの足型を石膏で取ったことに大きな意義があり、そのエピソードが語られています。仏教伝来の国々には仏足があり、米国ではハリウッドスターの手形があって、有名人の身体の一部を後世に残す行為は各国にあります。社会活動家でもあったボイスの足型は面白い発想だと思いました。本書のボイスのプロフィールによると、ボイスは1921年生まれで1986年に没しています。享年65歳。「戦時中、搭乗した飛行機がロシア軍の迎撃により墜落し重傷を負った経験を元に、脂肪やフェルトを用いた前衛的な作品を制作する。~以下略~」とあり、前衛思想の中に個人的体験としての素材選択があると思われます。妙に人間臭い面が感じられるカリスマの生涯とエピソードを楽しみながら読んでいきたいと思います。